虎に翼で朝鮮からの留学生「崔香淑」は金持ちで特権階級の娘なのか考察

虎に翼で朝鮮からの留学生「崔香淑（さい こうしゅく/チェ ヒャンスク）」は金持ちで特権階級の娘なのか考察してみました。

恐らく「山田よね」よりは金銭的な余裕のあるセレブ家系だと思われますが、猪爪家や他の同級生ほどでは無かったのではないかと思われます。

虎に翼で朝鮮からの留学生「崔香淑」は金持ちで特権階級の娘なのか考察

🐯 #トラつばオフショット 🪽

本日初登場した
香淑の兄・崔潤哲役 #ユン・ソンモ さん！

食卓のシーンの合間に２ショットをいただきました👀🍚

公式Instagramには前室ショットも📷#朝ドラ #虎に翼 #ハ・ヨンス pic.twitter.com/VxEezy81F7

— 朝ドラ「虎に翼」公式 (@asadora_nhk) May 6, 2024

朝鮮半島から留学し、お兄さんと借家と思わる家で二人暮らしをしている崔香淑ですが、恐らく「山田よね」以外の同級生と比べると、そこまでのセレブでは無かったのではないかと思われます。

猪爪寅子のモデルとなった三淵嘉子さんが学んでいた1930は、どちらかと言えば裕福とは言えない農民が朝鮮半島から日本に渡ってきていたそうです。

また、それ以降の学校への進学率は見つけることができませんでしたが、『日本の成長と教育 : 教育の展開と経済の発達』p.184付表4に「該当年齢人口のうち在学者の占める割合」が掲載されています。これによると、その年齢の人口のうち高等教育を受けている人の割合は、
昭和5年(1930年)　男子5.3％、女子0.6％
昭和10年(1935年)　男子5.6％、女子0.6％
昭和15年(1940年)　男子6.5％、女子0.8％

引用：レファレンス共同データベース 管理番号奈県図情21-037

とは言え、大学への進学が一般的でなかった時代ですので、崔香淑の家庭は当時の日本における一般家庭よりは裕福だったと考えられます。

1910年8月、「韓国併合ニ関スル条約」の締結により日本の植民地となった朝鮮半島では日本の高等教育機関への「内地留学生」を募集する活動が行われた。

引用：日本統治下朝鮮での学生募集活動 －1910年代の新聞記事・広告－

三淵嘉子さんが学んだ明治大学では、1910年頃から『毎日申報』（朝鮮総督府の機関紙）や『朝鮮時報』（釜山で発行された民間紙）で内地留学生を募集していたそうです。

日本統治下の朝鮮から来た「留学生」がいたことは、確かです（私が調べたのですから確かです）。

引用：第2週「女三人寄ればかしましい？」振り返りコメント-明治大学法学部教授、大学史資料センター所長／図書館長　村上 一博

また当時、朝鮮からの留学生がいたのも事実だそうです。

内地留学生の学費についても調べてみたんですが、具体的な金額については分かりませんでした。

ですが、5月7日に放送された第27話では、高等試験に落ちた崔香淑が甘味処「竹もと」に住み込みで働きながら勉強していたことが放送されていました。

例えばなんですが、本当にセレブな家庭の親が子供に勉強とアルバイトを両立させますかね？

本当にお金があって「自分の子が法律を学びたい」と言っていたら、学費や生活費のためにアルバイトなんてさせずに勉強に集中させてあげたいと思いませんか？

もちろんそういう親もいるのかもしれませんし、ドラマでは寅子もドランク塚地さんが演じる雲野六郎の事務所で働きながら勉強をしていましたが、これは実際に法律を学びながら働くことができますよね。

当時は地方で優秀な子が大学を目指す際、その土地の有力者が援助などをし、卒業後は地元に戻り尽くしてもらうこともあったそうです。

青山学院と戦前の台湾・朝鮮からの留学生-著：佐藤由美（青山学院大学非常勤講師）内（ 2 ）朝鮮留学生と専門部

上記は1940年代の青学の内部留学生について書かれた内容ですが、構内清掃や通訳などをしながら学業に励んでいたことが書かれていました。

朝鮮半島からの留学生。法律を学んだ兄の勧めで明律大学女子部に進学した。

引用：連続テレビ小説「虎に翼」 キャスト・出演者相関図 【NHK朝ドラ公式】

ただ、公式のキャスト紹介を見ると崔香淑の兄崔潤哲も法律を学んでいることが分かります。

法律を学んでいるということから高校以上の学校に通っていたことが分かりますし、大卒自体が珍しい時代に子ども二人を大学へ通わせたというのは、かなりの財力がなければできないことだと考えられます。

こういった背景を考えると、崔香淑は当時の一般階級よりは裕福だったけど「よね」以外の同級生に比べると、少し劣るくらいのセレブだったのではないかと考えられます。

まとめ

虎に翼で朝鮮からの留学生「崔香淑」は金持ちで特権階級の娘なのか考察しました。

放送内容や当時の進学率などから見ると、崔香淑の家庭は当時の日本における一般家庭よりは裕福だったと考えられます。

ですが、兄弟が住む家には女中がいたわけではなく、住み込みで働きながら勉強してたいことを考えると、寅子や同級生と比べるてセレブではなかったと考えられます。