トコジラミ(南京虫)の分布と発生の多いエリア、見つけ方や対策も!

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カメムシの大量発生」に続きトコジラミ(南京虫)の大量発生も話題になっています。

海外に比べて日本ではあまり被害が出ていませんでしたが、海外からの観光客の増加によって国内でも被害が増えています。

しかも夏場に被害が増えることもあり、北海道ではいないとされていましたが、調べてみると北海道から沖縄まで分布していることが分かりました。

ここでは被害の拡大が懸念される日本国内でのトコジラミの分布、国内での歴史、見つけ方や対策についてまとめました。

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トコジラミの発生・相談が多いエリア、都道府県別データ

出典:トコジラミ類の現状とその防除ー公益社団法人東京都ペストコントロール協会技術委員

相談件数が多いのは東京・大阪・神奈川など海外からの観光客に人気のエリアを中心に全国で発生していることが分かります。

実際に札幌市では、毎年相談が寄せられ、発生が確認されています。

引用:札幌市HP

トコジラミは暖かくなると活動が活発になり、相談件数が増えます。

そのため、年間を通して気温が低い北海道にはトコジラミはいないとされていましたが、残念ながら北海道でもトコジラミが発生しています。

日本におけるトコジラミ(南京虫)の歴史

戦後に使われた殺虫剤が効果的だったようで、日本を含めた世界各国でも一時はほとんど被害が無くなりましたが、国内ではインバウンド需要の高まりによって2005年頃から国内でもトコジラミの相談件数が増えていました。

出典:東京都福祉保健局

原因が海外からの持込と考えられていたので、コロナの流行に伴い相談件数が減少するかと思われていましたが、コロナが最初に流行したのは2019年12月(平成30年)です。

データだと2020年(令和元年)が最も相談件数が増加しているので、もはや海外観光客による持込だけではなく、国内でも広がりつつあると考えて良さそうですね。

また、トコジラミの活動が活発になるのは夏ですが寒い時期も死ぬことはなく、休眠状態で越冬するので2019年に持ち込まれたトコジラミが2020年の夏に活動を再開したともとれます。

とは言え、2020年は東京オリンピックの開催もあったので、オリンピックによる人の往来が原因とも考えられます。

実際、翌年の2021年(令和2年)には少しだけ相談件数が下がっていますからね。

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トコジラミの対処法、対策まとめ

ここからはやっかいなトコジラミを「持ち帰らない」ための対策法、「トコジラミが繁殖していないかチェック」する方法。万が一「家に持ち帰ってしまった場合の対処法」をご紹介します。

トコジラミの対策は持ち帰らないことが最も大切!

  • 宿泊先/滞在先に着いたらトコジラミがいないか確認する
  • キレイな場所でも繁殖の可能性がある
  • スーツケースはベッドの上で広げない
  • 国内外問わず旅行から帰ったら家に入る前にトコジラミが衣服や荷物に付いていないか確認する
  • スーツケースは布地よりも樹脂のものを選ぶ

海外では度々トコジラミが大量発生し、観光業界に影響を与える事態になっています。

このページを書くきっかけになったのも、フランスでトコジラミが大量発生しているというニュースを見たためです。

トコジラミは羽を持たないので、一晩で移動できる距離は30m程度とも言われています。

そのため、トコジラミは人や荷物にくっついて繁殖エリアを拡大すると言われています。

なので、宿泊先に着いたらトコジラミがいないか確認しましょう。宿泊施設だけでなく、漫画喫茶やスーパー銭湯なども注意が必要と言われています。(見つけ方は次項で紹介します)

トコジラミの発生は衛生環境とは関係ないので、清掃の行き届いた一流ホテルだからと言って安心はできません。

トコジラミは夜間に活動が活発になり、就寝中に吸血されます。そのため、ベッドの周辺に生息している場合が高いので、ベッドの上で荷物を広げるのはやめましょう。

滞在先から帰宅した際は、衣服や荷物にトコジラミが付着していないか確認しましょう。

トコジラミは熱に弱いので、不安な場合は衣類などは乾燥機にかけると良いでしょう。目安は50度で30分、60度で10分程度と言われています。

大量に入れると中まで熱がいきわたらないので、少量ずつ回しましょう。また、コインランドリーを利用すると被害が拡大する可能性もあるので、自宅に乾燥機が無い場合はアイロンをかけると良いでしょう。

布地に比べると樹脂製のスーツケースの方がトコジラミが付きにくいですが、樹脂製のケースでもファスナー周辺のナイロン部分などは付きやすいのでチェックが必要です。

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トコジラミの見つけ方、探すポイント

出典:東京都福祉保健局

トコジラミ自体は肉眼でも確認が可能で、成虫になると5㎜~8㎜の褐色です。

出典:豊島区池袋保健所生活衛生課

主な生息場所は上記のような場所で、室内のいたるところで繁殖します。

旅先で部屋に案内されると、移動の疲れがどっとでてすぐにベッドに横になってしまいがちですが、上記のようなポイントを確認し、トコジラミが繁殖していないか確認しましょう。

出典:豊島区池袋保健所生活衛生課

トコジラミが生息する場所には血糞(2㎜ほどのシミ)が残るので、それを探すと良いでしょう。

成虫は「暗く・暖かい・狭い場所」を好みます。上から見ると5~8㎜ほどなんですが、薄いので狭い隙間に隠れている場合が多いです。

万が一、滞在先で上記のような箇所を見つけたら、事情を話しルームチェンジを相談しましょう。

家の中でトコジラミを見つけた場合の対処法

  • 業者に頼む
  • 掃除機で吸い取る
  • 殺虫剤を使用する
  • 熱処理をする(持ち帰らないで紹介済)
  • 熱処理できないものは-16度以下の冷凍庫で4日~1週間

もし家の中でトコジラミを見つけたら最もおすすめなのは業者に頼むことです。

費用は10平米あたり2~3万と言われており、痛い出費ではありますがメスは1回に5~6個、生涯に200~500個の卵を産み、8~9日で羽化、20~30日で成虫となり、と言われています。

ゴキブリほどではありませんが、恐ろしい繁殖力を持っています。

旅行から帰ってきてたまたま荷物に1匹見つけた程度なら自身での対策も良いですが、繁殖場所を見つけた場合は業者に頼むのが良いでしょう。

掃除機で吸い取ったら、ゴミはビニール袋に移して隙間がないよう封印して捨てましょう。掃除機に入れたままだと隙間から出てくる場合があります。

殺虫剤はトコジラミに効くかよく確認してから使用しましょう。痒みなどの症状がダニと似ているため、ダニ用の駆除剤で対策をしている間にトコジラミが繁殖し手に負えなくなるケースも珍しくありません。

熱処理できないものは冷凍庫内を移動しないよう、袋に密閉し最低4日、不安な方は1週間ほど冷凍しましょう。

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まとめ

ここでは国内でトコジラミの分布するエリア、歴史、予防法、対策方法などをまとめました。

フランスでトコジラミが大量発生しているようですが、日本国内でも年々トコジラミの相談件数が増えています。

新型コロナウィルスが「5塁感染症」になったことで、人の移動が増えています。

以前は海外旅行の際に気を付けるべきでしたが国内旅行でも十分に注意し、自宅へ持ち帰らないよう対策を行いましょう。

また、2023年の9月頃からカメムシも大量発生しています。大量発生エリアをまとめたので気になる方はこちらもご覧ください。

2023カメムシ大量発生はどこ?発生予報エリアや注意報と対策法
2023にカメムシの大量発生が予想されているエリア(北海道、北東北、南関東、四国、北陸、中国、東海道、四国、九州の一部)をまとめました。また、カメムシ対策についてもまとめたので、大量発生で困っている方は参考にしてみてください。

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